カサンドラな日々

「なぜか周りと噛み合わない」ズレを楽しむ人のブログ

引っ越しの話⑵ 「てんやわんや」

私は出産後、2ヶ月で引っ越しをした。

あの頃、本気で泣いた日々を、今少し笑いながら書き残しておこうpart2

 

 

「役に立ちたい」の目的

私の母は「役に立とう」の圧がすごい。

実際、本当に人の役に立とうとするなら、相手の立場に立って考える、とか

相手方にヒアリングする、とかが必要だと思ってるのだが

彼女にはそういうのが、ない。

 

い、言っちゃ悪いですけど

言っちゃ悪いですけど「自分はこういうことをした人です」

という満足のために生きているんじゃないですかー?と、アタシは思ってる。

 

前に母が

「目の不自由な人がいてね、見ていて危なっかしいから手を貸したのよ。

そうしたら、急に触ったり、パッと手を貸されると状況がわからなくて

逆に危ないんだって言われちゃったのよ。

でも、目の前にそういう人がいるのに何もしないでいるのも

「あの人はなんで何もしないのかしら?」って思われるじゃない?

だから私は手伝うのよ。」

 

と、やたら低い声で、ボソボソ話すのを聞いていて

本当に嫌になった。

そして、やっぱりあなたはそういう考えでしたかと、思ったのだ。

注意されても、修正しようとしない

彼女のあの強さはなんなのだろうか。

 

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 今回の引っ越しに当たっても

「娘が引っ越しすると聞いて大変だろうから手伝おう」ではなく。

「頼まれたから手伝おう」でもなく。

 

「母親」としてあれこれ、それくらいのことしておかないと、

「誰か」に「どうか?」と「思われる?」かしら??

 

みたいな、ややこしい恐れの中で生きていたように、私には見えた。

 

前置きが長くなりましたが。

それでも、母の「手伝いにいくよ」という気持ちは、人手が少ない中ではありがたい。

 

「引っ越し業者がきている間、赤ちゃんを外に散歩に連れていってほしい」

とお願いをした。

 

知らない人が出入りするし、大きな荷物が動くし、埃もたつし。

引っ越しより何より常に赤ちゃんの様子が気がかりな毎日であったので

これは私の強いリクエストであった。

 

赤ちゃんをどうか、安全な場所へ。

私の願いはそれだけだったのです。

母親は電話で「わかった。あと、お弁当作って持っていくね。」と言っていた。

 

「ご飯は用意できるから大丈夫だよ。それより、赤ちゃんをよろしくね。」と

伝えても、やたらと「お弁当」の話をしている。

 

なんか嫌な予感がする。

 

嫌な予感は当たるのだ

当日、手作りのお弁当をいっぱい持って現れた母。

食べる暇ない。

こちらは赤ちゃんの世話をしながら

荷造りをしている最中だったので

赤ちゃんをあやしていてほしいとお願いする。

 

が。

 

母:いや、それより何か手伝うわ。

 

私:(今詳しく何かを説明してお願いするより、自分の作業に集中したいねん。)

私: いや、赤ちゃん見てくれたら、嬉しいな。

 

母:えー、何かやるわよ。

 

私:じゃ、じゃあ・・・。カーテン外してもらおうかな。(それなら説明なしでもやってくれるだろう)

 

母は「えー、カーテン?どれどれ」と渋々(?)外し始めますが

足場が悪いとか途中ごねて

フツーに夫に手伝わせています。

 

(いや、この人(夫)は、今めっちゃああああ、忙しいんで

お願いしないであげてくださいー!!断れませんからー!!!!!)

 

夫に「自分のことして!!」と、目配せしながら、赤ちゃんを抱いて作業する自分。

 

母が外したカーテンを袋に入れながら窓を見ると

そこにカーテンのフックがぶらさがってる。。

 

おい、フックごと外してや・・・。

なんでご丁寧に窓に残してるの?

 

「お母さん、フックが残ってる。このフックも、新居に持っていくんだけど。

フックがないと、カーテンつけられないよ。」と言ったら、彼女は途端に不機嫌に。

 

空気が変になってきたところで、引っ越し業者のお兄さんが2人登場!!!

 

若くて元気で大きな声を聞いた赤ちゃんが泣き出す!!!

 

「さあ、お母さん!お願いします!!」と丁寧に赤ん坊を差し出すが

 

それでも母は動きません。

 

私の説明が足りないのかな?

 

「抱っこ大変?ベビーカーに乗せて、庭でいいからお散歩してきて。

何かあったら電話して?

泣いたらおっぱいあげることもできるから、途中で戻ってきてくれていいし。

とにかくここにいさせるのは、落ち着かない。」

 

それでも母は動きません。

え?聞こえてる?

私の声出てる?(先ずは自分を疑う)

 

引っ越し屋さん、夫との連携、赤ちゃんの世話、自分の作業に加え

母親の様子を伺う自分。

 

そして母親の様子を伺うのが一番緊張すること(これは失敗するわけにはいかぬ)と

思っている自分は、焦ります。

 

「あーじゃあ、お母さん、もうこちらでやるのであとは大丈夫です。」

 

精一杯絞り出した自分の言葉は、母を刺激してしまったのだろうか。

本音は「邪魔だからもう帰ってくれや」だったので、だいぶ丁寧に言葉を選んだけど。

 

母は突如、せっせと、ダンボールを組み立て始めます。

 

使うかわからない新品の(畳んである)ダンボールをどんどん作りあげていきます。

 

引っ越ししたことある方ならわかると思うんですが、引っ越し作業の大詰めで

スペースがない中、空のダンボールが大量に作られていくって、すごい迷惑ですよ?

すっごい罪ですよ?

 

おまけにいうと、引っ越し屋さんからは、ダンボールのガムテープの貼り方とかも

結構指示があるんですよ。(バッテンに貼る、色を分ける等)

ペッと、軽くガムテープを貼られた空き箱が

2個、3個、4個、5個とどんどん出来上がっていく。

 

我慢の限界。

本当に何を勝手にやってくれてんねん。

いつもいつも。

 

お願いすることはやってくれないのに

私が「やらないで」ということはグイグイやってくる。

いっつもそうだ。

この人はいっつもそうだった。

こちらは迷惑だと言っても

感謝が足りないとか言ってくるんだ。

ホントなんだなんだこの人は。

 

こんな時に、過去を思い出して、泣く自分。

 

そして・・・それをお母さんに言えない自分。

 

赤ちゃんをあやすと言ってクールダウンしに外へ出て

荷物運びは男性たちに任せます。

 

もう疲れたんだわ、わしは・・・。

 

 

疲れきっているところに、義理の両親が車で迎えにきてくれたので

残りの作業は夫と引っ越し屋さんにお任せして

私と母と赤ちゃんは義理の両親の車に乗って新居へ向かいます。

 

車の中で、母だけがひたすら喋り続け、義父だけが相槌をうっています。

 

もう疲れたんだわ、わしは・・・。(二回目)

お義父さん、引き続き相槌を、よろしくお願いします。

 

みんなどうして・・・

新居に到着。

新生活が始まる感動もあって、ちょっとメンが回復。

 

そして、母親は床にお弁当を広げます!!

 

「さあ、皆さんで食べましょう!!!」

 

めっちゃ、生き生きしとるがな。

 

夫もお腹空かせてるだろうに。

私だけいいのか?

どうしようかな?

他に今やっておくことは?

いっぱいある気がする。

 

と思いつつも、手を伸ばす。

食べる。

美味しい。

お母さんありがとう。

 

でも・・・義理の両親の様子が変だ。

 

義母:えっとー、何か手伝おうかと思ったんだけど、もういいのかな?

 

母:一緒に食べましょうー!

 

義母:いえいえ、悪いから。じゃあ、私たちは帰ろうか。

 

義父:お母さんもいるなら大丈夫だね。

 

と言って帰ってしまう義理の両親。

 

なんでー!!!!!!!!!!!!!!

 

「これからおっ引っ越し、はーじーまーるーよー!!」

と背中に心の声をぶつけるが、届かない。

 

実際の声も出して、引き止めたが、それでも帰ってしまった。

 

義母は前回のことで、もしかしたらちょっと怒ってるのかな。(引越しの話①)

 

それとも、うちの母を苦手に思っているのだろうか。

 

考えてもわからないことを、少ない情報を集めて必死に考えます。

ぱにぱにパニックで、答えにたどり着けない。

 

そして、お義父さんの「お母さんがいるなら大丈夫だね」

というヨミは甘すぎる。

 

そして、トラックの音が聞こえます。

 

ダーリンが!!

帰ってきた!!!

私の相棒!!

私の唯一の味方!!!

 

「あ!引っ越しのトラックが到着したみたいだね!」

 

私の言葉とほぼ同時に

母は自分の荷物をまとめ始め

 

「あら、大変!もう来ちゃったの。急いで帰らないと。」と

母は帰って行きました。

 

あれ、お母さん。

何をしにここまで来たんだろう。

へー、このタイミングで帰るんだ。

お弁当食べたしね。

へー、今ここで帰るんだ。へー。

でも私もお弁当食べちゃったし。

後でちゃんとお礼しないとうるさいだろうな。

面倒くせーな。

 

 

夫:あれ、みんなは?

私:みんなね、帰っちゃったの。

夫:はあ?

私:私に原因があるのかな?私がいけないのかな?

夫:え?全然わからないけど。とりあえず、絶対違うよ。

 

夫はこういう時、私を責めずにいてくれます。

本当はあと3人、大人がいたはずなのに。

みんな帰っちゃったのに。

 

それでも何か事情があったのだろうと察して、妻を責めずにいられる夫に

アタシもなりたい。

 

夫よ、お前もやってくれたな

しかし、事件が起こります。

新居に一番に運ばれた荷物が大量の「市指定の有料ゴミ」だったのです。

 

違う市に引っ越して来たので、そのゴミはここでは出せません。

というか、引っ越しのためにわざわざ買った大袋(800円)だぞ。

 

荷物が増えると大変だからと、捨てる決心をして、ゴミ袋に詰めた物たちと

ここでまさかのご対面です。

(汚れている物も多数)

 

新しい土地でゴミ捨てるって

ゴミ袋買い直して、分別し直して

たぶん、めっちゃ面倒くさいんですけど!!!

 

「・・・なにやってんの?」

と大げさにため息つく自分。

 

「どいつもこいつもなんなんだよ!」という感情が溢れてくる。

 

そこの引越し屋さん!

あなたもですあなたですよ!

今後ゴミは運ばない方がいいですよ!(心の声)

 

あああああ。

母親にそっくり。

 お母さんみたいになりたくないのに。

 

お母さんや義理の両親には何も言えないのに

夫にだけは強くあたってる。

 

お母さんみたくなりたくないのに。

耳くそほじりながら文句言ってまう。

 

 

今、振り返る

この話を3年後の今、夫としていて。

まず、第一に、自分は、母に何も言えないねということを改めて自覚した。

 

そしてあの両親たちの行動は何だったんだろうか、という議論になった。

 

2人の結論は

「みんな、その時その時、それがいい選択だと思って行動したんだろうね」

だった。

打ち合わせと違うけど、本人たちなりの臨機応変な対応だ。

 

うちの母に関しては、「自信がなかったんじゃないかな?」という結論に。

 

「生後2ヶ月ちょっとの赤ちゃんを連れて外の出るとか、一人でそれを任されるとか

荷が重かったんじゃない?」と。

 

それならそうと、言ってくれればいいのにね。

でもあの世代って、不安のあまり傲慢な態度に出てしまったり

弱いところ出せなくて強気に見せたり、不器用だよね、と。

不器用っていうか、隠せてないし、逆にダサいよね。

「できない」って素直に言わないから面倒くさいよね。

「わからないのかな?」と思って具体的に説明するとムッとするよね。

作業とかお願いすると「こき使われた」とか周りに言いふらすしなんなの?

プライドなのかな?

格好つけるの、ホントやめてほしいよね。

 

こうやって散々言ってる自分たちは、どんなジジイとババアになるんだろうか。

 コミュニケーションのとれるジジイとババアになっていたい。

耳くそほじりながら文句だけ言う「妖怪口だけババア」にはなりたくない。

 

どんな時も、みんなそれぞれ、事情があって、感情があって

ニーズがあって、それらを満たしたいけど満たせなくて

大変だと思いながらみんな生きていることは、間違いなかろう。

それはずっと、心に留めておこう。(完)